2006年05月16日

ロンリー・レインボー

d68b7bd4.jpeg今日の1枚。
VANESSA PARADIS / Same (1992) フランス

現ジョニー・デップ夫人で、エイリアンと戦っているほど強くなったヴァネッサ・パラディだ。1972年生まれ。フランスでトップスターだった彼女が、20歳のときに本格的な世界進出を目指すために作られたのが本作。懐かしいな〜。

歌手としてのヴァネッサ・パラディというと、小悪魔的なイメージになるかな。その物憂げな表情と、コケティッシュさを合わせもったビジュアル。そして歌唱力抜群ながら、どこか舌っ足らずで支えずにはいられない歌声は、彼女独特のキュートさだ。フランス音楽界の伝統ともいえるロリータアイドルの90年代を代表するのは間違いなく彼女だろう。

本作はなんといっても1曲を除いてすべて作曲しプロデュースを手がけたレニー・クラヴィッツの手腕が大きいように思う。2でヴェルヴェット・アンダーグラウンドの「僕は待人」をカヴァーするなど、60年代の香りを色濃くしたポップス調に仕立て上げているのだけど、これが彼女のイメージとよく合う。本作は英語で録音されているんだけど、ちょっと怪しげなフランス訛りの英語が、儚げな小悪魔イメージを損なわずに、更なる独特の世界を作り上げている。レトロでありながら、新しく、そしてオシャレだ。当時は男性より女性の方に人気があったのも頷ける。

収録曲はどれも素晴らしい。1の閉塞感のあるギターポップス、3の深みのある表現力をみせるダークポップス、当時誰でも耳にしたことがあるだろう大ヒットした4の「ビー・マイ・ベイビー」、5の胸をしめつけるような陶酔バラード(レニーの声もいいね)、牧歌的なメロディをもった佳曲の6,7、暴力的なリズムの中で呻く声が痛切な8、彼女のもっている色気の部分を音にしたようなインスト曲9、と駄曲がひとつもない。90年代を代表する名作だと思う。

当時はレニーとヴァネッサは恋愛関係にあったらしい。惚れた男は、女をスターにしようと努力し、惚れられた女は言葉も知らない異国の地でそれに応えようと頑張る。邪推なんだけど、こんな図式を思い描けてしまうほど、レニーはよくヴァネッサの魅力をよく分かって天性の魅力をより引き出しているし、ヴァネッサもその薫陶に応えて様々な楽曲を歌いこなした。レニー・クラヴィッツなんて、あんまり好きじゃないけど(黒いジョンレノンのキャッチコピーのせい)、本作の仕事ぶりは素晴らしいものだと思う。男として見習いたいものだ。
posted by ひろりん at 22:18| Comment(2) | TrackBack(0) | ハレンチロック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ひろりん、こんばんは。

現ジョニー・デップ夫人とは全く知りませんでした。
今でもレニー・クラヴィッツとデキているのかと思ってました(遅れてる?)。
このアルバムは持ってないんだけど、当時はムチャクチャ人気がありましたねえ。
Posted by judas at 2006年05月17日 23:04
judasさん、こんばんは〜。

>現ジョニー・デップ夫人とは全く知りませんでした。
子供が二人いるそうですよ。
ちょっとジョニー・デップが羨ましいと思いました(嫉妬)

>当時はムチャクチャ人気がありましたねえ。
僕が高校生の頃でしたけど、普通の音楽好きではない女友達とかが聴いていた思い出があります。
ヴァネッサ・パラディのような小悪魔には、わかっちゃいるけど振り回されたくなります(苦笑)
Posted by ひろりん at 2006年05月18日 00:09
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