2006年04月22日

彼女は芸術のエラメンタル

d61de190.jpeg今日の1枚。

VANESSA WILLIAMS / THE SWEETEST DAYS (1994)

なぜかヴァネッサ・ウィリアムスだ。

63年ニューヨーク生まれ。83年に黒人として初の「ミス・アメリカ」に選出されるも、雑誌でヌードを出していたことが明るみに出て栄誉は剥奪された。87年に音楽デビュー。数々のヒット曲をもつ実力派シンガーとしての顔の一方で、その美貌を武器に映画、ミュージカル、テレビドラマとマルチに活動する才色兼備のアーティストだ。しばらく音楽界から遠ざかっていたようだけど、近年、カヴァーアルバムや来日公演など再び音楽活動も活発になってきたようだ。

本作は94年に発表された3作目。セールス的には前作がピークで人気に陰りが見え始めてきた時期なんだけど、個人的には気に入っている1枚だ。ジャケットが地味だなあ。

ヴァネッサ・ウィリアムスというと、バラードシンガーというイメージが強い。多くのヒット曲はバラードだし、しっとりとして情感たっぷりに歌い上げられる名曲の数々は、たしかによく出来ている。しかし本作で僕が特に気に入っているのはバラード以外の曲だ。素晴らしいリズム感と圧倒的な歌唱の2、哀愁の溢れるスパニッシュギターがフューチャーされた3、ギターとボーカルのデュエット?の5、クールに展開しお洒落なコーラスとの掛け合いが絶妙な9など、素晴らしい。その中でも白眉は、ジャズ&ヒップホップともいうべき7で、質感の高いダンサンブルなアレンジと水を得た魚のように自在に音の間を泳ぐボーカルに聞き惚れる。そしてその流れをひきつぐ8は、スティングの名曲「シスター・ムーン」のカヴァーで、これまた雰囲気が抜群なジャズバラード。うっとりしていると、聞き覚えのあるコーラスが・・。なんとスティング本人がコーラス参加している豪華なオマケつきだ。

一方、彼女の持ち味のバラード曲は、シングルカットされた4が、いかにも聞き手を感動させてやろうという魂胆がミエミエな点がきになるけど、ラリーカールトンがギターで参加している6やパリのセレブな雰囲気が満ちる10、スローな中に巧みに取り入れるブラジルフレーバーの11、メロディが美しく素直に盛り上がる12など、文句のつけようがない。さらに、ボーナストラックの13はブライアン・マックナイトとのデュエットで「ビバリーヒルズ高校白書」に使われた感動的なバラードで、いったん12で大団円を迎えたあとのアンコールのようなポジションで、再び感動させてくれる。

とにかく高レベル。打ち込みやシンセサイザーが幅を利かせるこの時代のこのテの音楽の中にあって、しっかりとした楽器演奏、特にギターの使い方が、ぐっと作品全体の質感を高めている。ジャズ的な面も申し分なく、スティング好きの人ならスンナリと受け入れられるだろう。そして天性ともいうべき卓越した歌唱力があるのだから無敵だ。セールス的には芳しくなかったようだけど、本物の香りのする名作だと思う。
posted by ひろりん at 22:51| Comment(1) | TrackBack(0) | アメリカのロック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
きょうhiropyonがスティングは発表した?
またスティングがパリまでレベルも歌唱♪
しかしビバリーヒルズでヒットー!
一方hiropyonはビバリーヒルズにスティングが展開された。
またスティングはパリでスティングのボーカルっぽい選出ー!
Posted by BlogPetのhiropyon at 2006年04月24日 09:34
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