2005年11月24日

「南から来た男」って、テキサス出身だからか

今日の1枚。
CHRISTOPHER CROSS / Same (1979)

邦題は「南から来た男」。
無名のシンガーソングライターのデビュー作にも関わらず、ドン・ヘンリー、マイケル・マクドナルド、ラリー・カールトンなどの大物がバックアップし、「セイリング」が全米1位、「風たちぬ」が2位とヒットし、80年のグラミー賞の主要4部門を独占してしまった驚異のデビューアルバム。デビュー当時は相当自分の容姿にコンプレックスを持っていたようで、ほとんど顔を見せなかったのは有名な話。たしかに甘く伸びやかなボーカルは、やや小太りで頭が禿げ上がったおっさんのような風貌(失礼っ)からは想像のできないものだ。
爽やかなコーラスのウエストコースト系の音楽と、AORを合体させたような、ソフトでメロウな雰囲気。とても丁寧に作られていて、心穏やかに音に耳を傾けることができる。時代を代表する名曲である8「セイリング」は、波静かな海面に光りがキラキラと揺らめいているようなバラード。もう一つの名曲6「風立ちぬ」は、ぞくぞくするようなイントロに小気味よいリズムが加わり、引き締まった演奏がカッコいい曲だ。マイケル・マクドナルドのコーラスも、存在感たっぷりの色気だ。この2曲だけでも本作を買う価値があるんだけど、カラっと晴れた青空のように爽やかな1や、これまたマクドナルドの名コーラスが味わえるAORの王道的な2、適度な疾走感と上品な盛り上がりを見せる3,4、7など、どこをとっても聞きやすく好印象だ。
本作でもうひとつ僕が気に入っているのは、各楽曲で入るギターソロ。1の華麗なツインギターや、2、7の上品さを失わなずに適度に泣くソロ(ラリー・カールトンかな)、そして9の艶やかなトーンでテクニカルに弾きまわるエリック・ジョンソン(この曲で、一躍世間に名を知られるようになった)のソロと、素晴らしい名演ばかりだと思う。
結局、このデビュー作を超えられないままに失速してしまったんだけど、それだけに本作の価値は大きい。81年のシングル「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」とともに、素直にいい音楽だなあ〜と思えるアーティストだ。最近何やってるんだろ。
Christopher Cross
posted by ひろりん at 22:25| Comment(0) | TrackBack(0) | アメリカのロック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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