名四国道が渋滞すごかった。
ひろりん特選80年代コレクションCDをかけながら大声で歌っていたら、前の車両の後部座席のお子さんに手を振ってもらえた。
今日の1枚。
FOCUS / HAMBURGER CONCERT (1974) オランダ
ヤンのやる気を起こすための「ライブ・アット・レインボー」をはさんでの5作目。ドラムが、イギリス人のコリン・アレンに変わった。旧A面は小曲、B面は大作という「ムービング・ウェイブス」と同じ構成。曲調も大雑把にいえば「悪魔の呪文」が無いことを除けばほぼ同じだ。
一聴して地味。個性の強いヤンとタイスのキャラのぶつかり合いがこのバンドの大きな魅力だが、本作においてはお互いに遠慮しあっているように大人しい。ただ注意深く聞くと、タイスはいつも以上にキーボードの比重が大きいし時折奇声を出したり、必殺の哀愁のフルートも健在。ヤンもいつもどおり弾きまくっている。つまりは、お互いがしっかり力を出していながら、それがピッタリとはまってしまったためにいつもより大人しく聴こえてしまうのだ。そしてその整合感は格調の高ささえも醸し出し、クラシカルな雰囲気がより濃厚に漂っている。ドラムに関しても、ロックタイプのリンデンよりも、堅実にリズムを刻むタイプのコリン・アレンへの交代は本作の構築性の高さの大きな要因だと思う。
個人的にはこれがフォーカスの最高傑作。奇抜さに欠けるところはあるけど、楽曲はよく練られている(とくに大作)し、しっかり盛り上がるところは盛り上がってくれる。粗というか手抜きもほとんだ感じられないし、隙のない完成度の高さだと思う。、
本作を最後に大作は姿を消し、次作を最後にヤンも脱退。フォーカスがフォーカスらしかった最後の作品。深読みするなら、バンドが到達点を迎えてしまった作品といえるかもしれない。「レア→ミディアム→ウェルダン」と展開していく協奏曲「ハンバーガー・コンチェルト」、焼ききったとなればあとは焦げつきるだけなのだ。
フォーカス、いいバンドだよなあ。しみじみ。
有名すぎる嫌いがあるけど、プログレの美味しいところを全部持っているっていう感じ。
あの不遜な天才肌のヤンと、器用な職人肌なタイスのキャラの対比もバッチリだもん。
タイスの読み、なんかよく揉めてるけど(笑)、僕はティッジィスとは呼べないなあ。
あっ、しまった、スペイン祭り中だった。すぐ帰ります。
オランダ惜敗記念ということで。

ハンバーガー・コンチェルト
【関連する記事】
ティッジス・ファン・レールと言うネーミングでした。
今回のレビューも上手くまとまってますね。
個人的にはサードアルバムが最も思い入れがあります。
「FOCUS3」は、隙間だらけでラフなサウンド、
その中にキラキラ光る宝石のような美しい世界が
展開され2枚組でも最後まで飽きずに聴いてました。
「シルビア」「ハウス・オブ・キング」という
代表的なナンバーが収録されているのですが、
CD化された時には1枚に無理矢理まとめたためか、
「ハウス・オブ・キング」が削られてしまいがっかり。
それでその後にベストアルバムも購入。(^_^;)
このベストアルバムは絶妙な選曲で、今でも時々
聴いております。FOCUS入門用には最適。
このアルバムを長い間「ハンガーバー・コンチェルト」と
勘違いして、知人から指摘され赤面したのは若き日の私です。
タイスの発音、本当にいろいろあって混乱しそうです。
変遷をまとめてみます。
デビュー当時 ティッジス・フォン・レール
ハンバーガーコンチェルト発売時 タイス・ヴァン・レアー
配給が東芝EMI時 タイス・ヴァン・リア
いつかわからないが近年の再発時 ティッジス・ファン・レール
2001年再発時 タイス・ヴァン・レア
オランダ人によると、タイス・フォン・レールがいちばん発音が似ているという情報もあるし、ティッジス・ファン・レールが似ているという情報もある。
もう、わけわかりません(笑)
サードアルバムは、僕はCDでしか持ってないんで「ハウス・オブ・キング」は聴いたことないです。
僕が最初に聴いたのは「ライブ・アット・ザ・レインボー」でした。ライブバージョンの「悪魔の呪文」の迫力を先に聞いてしまったんで、アルバムバージョンは小さくまとまってるなあという感じでした。
>「ハンガーバー・コンチェルト」
「マスター、いつものハンガーあるかい」
「お客様、いいハンガーが入りましたよ」
「これはいいハンガーだね、肩のラインが崩れない。もう1個おかわり」
って、なんでやねん(笑)