スロヴァキアのスーパースター、ヤナ・キルシュネルの4作目。
傑作揃いの彼女の作品の中でもいちばんのお気に入りだったりする。特徴としては全編スロヴァキア語で歌っているということ。この人は英語曲では癖のない美声になるんだけど、母国語になると途端に泥臭い癖のある声になってしまう。それが本作の雰囲気とよくあっている。南国リゾート然としたジャケット同様、明るく開放的な曲が多くて、楽しく録音されただろう雰囲気が溢れている。7のレゲエっぽさや、10のエキゾチックな中近東旋律も楽しいし、わざと80年代の安っぽさを出した8もいい。
完成度や衝撃度では全作品中でも地味だと思うけど、個人的に辺境ポップスとして申し分のない出来だ。
