2015年12月03日

永遠

PINK FLOYD / THE ENDLESS RIVER (2014)

前作から20年ぶりとなるピンクフロイドの2014年作。
本作の最大のテーマは08年に他界したリック・ライトだろう。元々は20年前の「対」のレコーディングの際の音源を何とか世に出せないものかと思ったギルモアのエゴにある。音源とはいっても要は前作の余り曲。それを丹念に再編集してピンクフロイドらしく仕立て上げた裏方のマンザネラやユースの努力の結晶が本作だ。
音は、よくできたピンクフロイド流ヒーリングミュージックといったところか。最終曲をのぞきすべてインスト曲で、感情の抑揚のあまりない夢見心地の空間。フロイドミュージックの空気を作り出すリックのキーボード、感情のドラマを紡ぐギルモアのギター、40年間変わらず独特のリズムを刻むニックのドラム。そのどれもがピンクフロイドそのものだ。
ただ、「狂気」や「ウォール」「対」といった驚異的な傑作群とは比べようもないクオリティの低さだ。でもそれ以上に、リックの死をきっかけにしたピンクフロイドの最後の作品という事実が、心を感傷的にさせる。遠くの世界にいったシドに成功のプレッシャーのエゴをぶつけ、他人との壁にエゴをぶつけ、政治や親にもエゴをぶつけ、最後はリック追悼というギルモアの自己満足のエゴにつきあわされた。でも結局、そのどれもが、僕を含め世界中の人の心の中で心地よく共鳴していたのだった。50年間お疲れさまでした。ありがとう。

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posted by ひろりん at 18:32| 愛知 ☀| Comment(0) | TrackBack(0) | ブリティッシュロック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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