2016年06月13日

エロスとプシュケ

HOSTSONATEN / SYMPHONY N.1 CUPID & PSYCHE (2016) イタリア

イタリアのワーカホリック鬼才、ファヴィオ・ズファンティの、バンド形態をとらずに好きなミュージシャンを贅沢に使ってシンフォニックロックを好きなようにやりますよプロジェクトの最新作。
テーマはローマ神話から。原題ではローマ神話の「キュピドとプシュケ」だけど、邦題ではギリシア神話の「エロスとプシュケ」。この違いはローマ神話がギリシア神話の翻訳だから。あらすじとしては、人間の娘プシュケと恋に堕ちた神様(キューピット)二人のお話。けしての神の顔を見てはならないという掟を破った人間プシュケが数々の試練を乗り越えて神の許しを得てハッピーエンドになるというストーリーが交響曲で表現される。
前作ではボーカル入りでロックオペラとして表現されていたが、今作はオールインストにして、本物の管弦楽器が全面にフューチャーされている。とはいいつつも、エニドなどのような室内楽風ではなく、ドラムの叩き方や、泣きのギターソロや、キーボードが前面に出てくる場面も多く、あくまでロックの範疇のオーケストラの使用となっている。このあたりは今作より共同制作者となった、ゼーノのルカ・スケラーニのオーケストラアレンジの存在感とズファンティのシンフォニック&エキセントリックな面がバランス良く混ざって絶妙だ。
ホストソナテンは四季シリーズなどロック界に燦然と輝く傑作揃いだが、それらに匹敵する出来栄えだと思う。情景を音にする能力、イタリアらしい情感の豊かさなどにただただ感心。マスケラを脱退し、前作「老水夫の歌」の完成を先送りにしてまで完成させた本作。ズファンティの才能と表現力はとどまることを知らない。バレエ音楽としても劇場公開されるらしく、相当楽しみだ。




posted by ひろりん at 21:23| 愛知 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | イタリアのロック | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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